僕の傘を探しに

26歳OLの雑記

触れられたら、どんな気持ちになるのか知りたくて、公園に行った夜【横浜曇りの日デート②】

マッチングアプリで出会った27歳男性、Tさんと横浜で2回目のデートをしてきました。

私達は、横浜駅の近くにある町田商店でラーメンを一緒に食べた後、近くの鶴屋町公園に行きました。静かなところで2人きりになれば、良い雰囲気になると思ったのです。

ラーメンを食べ終わり、町田商店を出ました。「この後、どうする?」と聞かれ、どうしよっか、と話しました。近くに星乃珈琲があったので、「俺から提案できるのは星乃珈琲だけかな」と言われました。

横浜はご飯を食べるところも、座ってゆっくり話せるところもないのです。20年以上横浜に住んでいてそう思うのだから、間違いなくそうなのです。そうだとしても今日の「提案できるのは星乃珈琲だけだよ」と言う少し雑なTさんは、この前「仕事よりも、彼女を幸せにしたい」と上品な感じで話していたTさんとはどう考えても似ても似つきませんでした。顔がそっくりな別の人と話しているように感じるのです。その日のTさんを、星乃珈琲からとってこの後からホシノさんとします。この日のTさんの声は「ワレワレハウチュウジンダ」と話す宇宙人の声に似ているように聞こえたのでカタカナ表記でいきます。

ラーメンで胃が持たれていてコーヒーを飲む気分にはなれませんでした。「座らないで少し歩こう」と言うと、「そういえばその辺に公園があったけれど」と教えてくれました。そうして私達は鶴屋町公園へ向かうことにしたのでした。

鶴屋町公園は、四方八方がマンションに囲まれている小さな公園でした。滑り台と、小さな遊具が数個あり、ベンチが2つありました。とりあえず横並びにベンチに座りました。

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イメージはこんな感じ(実際はもう少し田舎)

突然静かなところで2人きりになったので何を話して良いのか分からず、黙っていました。ホシノさんもしばらく黙っていました。少しすると左側から「昨日さ。YouTubeで夫婦の不倫の話を見て、悲しい気分になったんだ」と少し高い声が聞こえてきました。


不倫????なぜその話をするんだろう。不倫したら殺すってこと・・・??( ゚Д゚)

今思うとホシノさんも何を話して良いのか分からなかったのでしょう。でも体調の悪い私がそこまで考えが及ぶはずがありませんでした。普通、男女で公園で2人きりになったら普通イチャイチャするはずなのになんでなにもしてこないんだろう、と悲しくなっていました。でもホシノさんから良い雰囲気にしよう、という意図は感じられません。

Googleでも、YouTubeでも不倫の検索なんかしてないのに、どうしてそんなのトップ画面に出てくるんだろう」と言うだけでした。「私もなぜか指名手配犯の動画がトップ画面に出てくるよ。確かに不思議だよね」と返しました。「え、なんで?ほんとになんか指名手配について検索したりしてないの?」と聞かれました。不思議だったみたいです。「してない、してない」と笑いながら答えました。

そしてしばらくまた沈黙が訪れました。「なんだか、まどろんじゃうなあ」とホシノさんが呟きました。「そうだね」と同調しましたが、もしかして、退屈に思われてしまっているのかな。と内心不安になっていました。

会って2回目で公園で話すのは早すぎたかもしれない。静かなところで知らない人同士2人きりで話すことは私が想像していたよりも簡単なことじゃなかったのかもしれない。でも、カフェは嫌だと言ってしまったし、ご飯も食べたので他に行くところがない。一応、2人きりだけど、今、現段階でホシノさんから私に触れてくる気配はない。そこまで考えて、私は、今日フルコースのディナーを食べに来たんじゃない。今日は、バイキングしに来たのだ、と思いました。ディナーは座っていればご飯が運ばれてきますが、バイキングは違います。自分から取りに行かなければ、ご飯は食べられないのです。でも、この前は、Tさんとくっつきたいと思ったのに、今日はホシノさんにくっつきたいとあまり思えません。向こうが友人のように接してきているし、自分自身が体調が悪いのもあってそういう気分になれないのかもしれません。でも、それでも。自分から行かなきゃ。じゃなきゃ、このまま友達止まりで終わってしまうかもしれない。
だとしても、突然なんの脈絡もなく手を握るのはロマンチックさに欠けます。自分から行かなきゃ、と思いつつもいつ行ったらいいんだろう、と戸惑い、もじもじしていました。

そうしているうちに話題は変わり、昨日私が打ってきたワクチンの話になりました。ホシノさんは、「腕、大丈夫?」と心配してくれました。「まだ痛いからあんまり動かしたくない」と答えました。ホシノさんは私の半袖から出た左腕をじっと見つめていました。公園には街灯が一つしかなく、暗かったので表情までは見えませんでした。ホシノさんは「打って腫れてるところは、打ってないところと比べると熱を持ってるんだよね」と言いました。私も自分の腕を見ながら「そうなの?知らなかった」と返事をしました。それに対して、何も言ってこず、沈黙が流れました。なんで静かになったんだろう、と思いホシノさんの顔を見ると、ホシノさんはいつの間にか私の顔を見ていました。言葉にはしてきませんでしたが、触っても大丈夫?と聞かれている気がしました。

触れられたら、どんな気持ちになるんだろう。純粋にその答えが知りたくて、無意識で腫れた腕を少しホシノさんに近づけていました。私が触っていいよという素振りをしたので、ホシノさんも、安心したのかもしれません。ホシノさんのほっとしたような小さなため息のような息づかいが聞こえた気がしました。そこから、駄目って言われなくてよかった、と思っているのが伝わってきました。
ホシノさんは、私の腕に人差し指、中指、薬指の三本の指で腫れた二の腕にそっと触れると、最後に掌をぴたっとくっつけました。そしてまた手を離し今度は肘の下の腫れていない部分に触れました。「ほら、やっぱり。打ったところ、熱くなってるよ」と言いました。ホシノさんの手は、その日湿気が多かったせいか、生温かい感じがしました。ホシノさんも、男女2人で公園に来たら、イチャつくべきだとは思っていたようです。

「え?!?打ったところ熱い?!」と驚いてしまいました。腫れている箇所は、触れられたからなのか、もともと熱かったのか、確かに熱を帯びていました。

驚きながらも、かかったな。(かかってくれた、の間違い)と思っていました。
波が来た。この手を離してはいけない。そう思った私は、手を離そうとしたホシノさんの右手を私の左手で掴み、空いていた右手で逃げられないように挟みこみました挟み撃ちだ、どうだ、と心の中で呟き、マスクの下でドヤ顔をしてやりました。ホシノさんは、なんで手を離してくれないんだろう、と思ったのか、少し戸惑っているようでした。

戸惑っているホシノさんをガン無視し、ホシノさんの指を右手でムニムニしながらガン見しました。ホシノさんの指は太く、爪は子どもの爪のように丸い形をしていました。「爪、まむし指って感じではないけど、丸くてかわいいね」と感想を伝えました。するとホシノさんも私の右手の爪を触りながら「君の爪、少し凹んでるよ。爪が凹んでると、何かの栄養素が足りないらしいよ」と言ってきました。「確かに野菜食べてないし、ビタミンが足りてないのかも、肌の調子も悪いし」と返すと「あ~。そしたら俺、肌とかとっくに終わってるわ」と言いました。

書いている今、これは完全にイチャついているのでは?と思い恥ずかしくて死にそうになっているのですが、この話をしている間は、イチャつこうと頑張っていた、というより自然にそうしていた、という感覚でした。

ここまで読んでくださってありがとうございます。

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Tさんとのマッチ後~これまでの経緯はこちらからどうぞ。

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