ワクチン否定派だった私が、モデルナ社のワクチンを接種してきた話
私はマッチングアプリで出会った27歳男性、Tさんに影響され、急遽新型コロナウイルスワクチンを接種することに決めたのでした。
一回目会って数日後、「with」のメッセージから、LINEでやり取りするようになりました。Tさんは割と頻繁に連絡を取るタイプで、LINEに切り替えてからはさらに連絡の頻度は増えました。今では一日中やり取りをしています。
「明日ワクチン打つんだ！」とLINEで送ると、「え？！明日？！ちゃんと準備した？！」と返信が来ました。急遽決めたので、ほぼ準備はできていませんでした。素直に「水と風邪薬はあるよ」と送りました。「俺は摂取後の経過観察中に葛根湯と、なるべくたくさん水を飲んだよ。腕はちゃんと保冷剤をあてて冷やして、一日4リットル水を飲んだよ。」と返信が来ました。もちろん「教えてくれてありがとう！ちゃんと準備するよ」と返しました。いつもTさんは短めの文章で返信してくるのですが、このときはかなり長文でメッセージが来ました。心配してくれたのかな。そうだったら嬉しいです。
さらに、「（ワクチン接種の）次の日会うことになっているけれど、大丈夫？」と聞いてくれました。「熱出なければ行く！」と返信しました。
当日、私はTさんに言われた通りマツキヨで葛根湯、保冷剤、食料、さらに水を買い足しました。そして職域接種の会場へ向かったのでした。
医師の問診を受けた後、あっという間に接種は終わりました。昔インフルエンザのワクチンを打ったときくらいの痛さでした。10年前子宮頸がんの筋肉注射を打ったときは気絶するほど痛かったのですが、今はこれくらいの痛さなんですね。医療技術の進歩に感動しました。
経過観察中に言われた通りに葛根湯と水を飲みました。葛根湯のまずさに萎えていると、あっという間に経過観察は終わっていました。
帰らなければ、と思って席を立ちました。その瞬間、体に少し倦怠感を感じ、頭痛がし始めました。「これが副作用か。怖いな」と思いました。それでもなんとか帰りの受付で次回の接種の日を確認し、ぼんやりする頭で帰路に着いたのでした。帰りの電車の中で、Tさんから「ワクチン打った？大丈夫？」とLINEが来ていました。「思ってたより平気だった！」と送ると「急に具合悪くなるから、無理しないでお風呂は水で入った方が良いよ」とさらに教えてくれました。言う通り安静にして過ごすことにしよう、と思いました。電車から降り、歩きながら「これからは、安心してTさんと遊べるし、今までよりコロナに恐怖とストレスを感じなくて良いんだ」と思うことができました。
晴れた空を見上げ、自分の心が軽くなっていたことに気がつきました。
ずっとワクチン否定派でしたが、心の奥底では「打たなければ重症化して死んでしまうかもしれない」と思っていた部分があったのかもしれません。私は、本当に、打ってよかったと思いました。
家に着き、Tさんに言われた通り早速水を2リットルくらい一気飲みしました。昼食をとり、Netflixの「ヴィンツェンツォ」を見ながら水を追加で2リットル飲み干しました。
でも体調が悪いのかドラマのアクションシーンで酔いそうになりました。諦めてプロジェクターの電源を消し、TさんとLINEすることにしました。この日は他にしたいと思うことが無く、即レスばかりしていました。仕事中は私の方が返信までに時間がかかり、Tさんの方が返信は早いです。でもこの日は返信があまりこないように感じました。暇していたからそう感じただけで、実際はいつも通りでした。仕事中のTさんがそんなに早く返せる訳がないと理解しながらも少し寂しく思いながらやり取りをしていました。
返信を待つ間、ワクチンでぼんやりした頭で、Tさんと初めて会った日のことを思い出していました。
あのときカフェの机についたひじの感覚。初対面なのに感じた安心感。甘く痺れるような少し高くて優しいトーンの声。かわいい笑顔に、きゅんとした瞬間。
どうして時は流れてしまうんだろう。大好きな瞬間を、ずっと大事にとっておきたいのに。あのとき感じた気持ちのまま、あの鮮明さを保ったまま、保存できたら良いのに。
とっておくためだけに、私が変わっていくのも、相手が変わっていくのも、世界が変わっていくのも、全て止めてしまいたいのに。
私はまだ、夢を見ていたい。だからどうか、まだ目が覚めませんように。
Tさんのまだ良い部分にしか目を向けられていないことに薄々気づきながら、良い夢がみれたらいいな、と思いながら眠りについたのでした。
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そんな迷いに迷っている私は、今日Tさんと横浜に家系ラーメンを食べに行くんです。今は向かってる途中〜
— ももこ (@hjkt0402) 2021年8月21日
私がワクチンを接種しようと思った経緯はこちらからどうぞ。
Tさんとのマッチ後～これまでの経緯はこちらからどうぞ。
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