僕の傘を探しに

26歳OLの雑記

受け入れがたかった、Iさんとの別れ話【オタク女、恋をする。9】

この記事は、性的欲求と愛の狭間、そして崩壊の予感【オタク女、恋をする。8】の続きです。

過去の記事はこちらからどうぞ。

 

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品川に別れ話をしに集まった私たちは、取り敢えずなにか食べながら話そうということになり、近くのデニーズに入りました。

 

私はナポリタンを注文しました。今思うと私はそこまでナポリタンが好きではないので、どうしてあのとき注文したんだろう、と思うくらいなのですが、きっとIさんのことで頭がいっぱいで、何を頼むか決めるどころではなかったのでしょう。

 

そしてIさんは、就活が忙しいから別れたい、という話を改めて私にしたのでした。

 

私は、今なにが起きているのか分かりませんでした。何度か私が悪いなら直すから、と言いましたが、Iさんはそういうことではないから、返されるばかりでした。

私はどんなに忙しくてもIさんに呼ばれれば必ず急いで準備をして当日池袋に行っていたので、忙しいから別れたいというIさんの話が良く理解できませんでした。忙しいと、恋人を嫌いになるのでしょうか。忙しいと、家族と絶縁したいと思うのでしょうか。忙しいという理由で、私を傷つけても良いのでしょうか。そもそも、忙しいのと、私を好きでなくなったことに、因果関係があるのだろうかとも思いました。Iさんは、とりあえず別れたくて、適当に理由をつけて私と別れようとしているように見えました。

 

今思えば、Iさんは最初から私のことをあまり好きではなかったのではないかと思います。直接他の女の子と会いながら付き合いたいと言われていたので、当時の私も薄々気づいてはいましたが、いつもそんなはずはない、信じたくない、と思い、目を背けていました。でも、今目を背けていた事実と、改めて向き合わなければいけなくなったのです。

 

どんなに説得してもIさんは聞いてくれず、別れようというので、これ以上の説得は無駄だと思いました。Iさんは、どちらも納得できる別れ方なんて、この世に絶対にない、だから諦めてくれと言っていました。まあ、これに対しては、Iさんが私を説得する気がない、これ以上私といても損だ、という気持ちから来ているのだろうと今でも思っています。というか、自分の都合で相手に別れを受け入れてもらうのだから、納得できるよう話すべきだと思います。確かに付き合おうと言ったのは私ですが、付き合うことを受け入れたIさんにも、責任はありますよね。告白した方が一生我慢するなんておかしな話です。別れるときだって、自分が付き合うと決めた相手なんだから、断るときはしっかり断り、相手が納得できるまで自分の考えを余すことなく伝える責任はあるのだと思います。でも、当時の私がそんなことを分かるはずも、言えるはずもなかったので、私はIさんの暴論に対して何も言えませんでした。

最後に、Iさんに、私のことをもう好きになることはないのか、と聞いたところ、この先一生ない、と言われたので私も、もう諦めるしかないという結論に至ったのでした。

私は、Iさんの別れたいという気持ちを受け入れ、最終的に私たちは別れることになったのです。

 

話が一通り済んだ後、私たちはデニーズを出て品川駅に向かいました。

向かう途中、Iさんは、私のことを女性として魅力的だと思っている、そして友達に戻りたいと言ってきました。

別れたいのに、女性として良いと思っているなんて、あるのでしょうか。私には全くIさんの気持ちが理解できませんでした。そして、友達に戻りたいということは、友人という形で関係性を続けていくということです。私はIさんが好きなままなのに、その気持ちを押し殺し、友達に戻るなんて、私には想像もできませんでした。私はもうIさんのことを考えたくないのにも関わらず、関係すら切れない状態は、当時の自分にとって辛いものでしかないと、わたしは気づいてしまいました。なんて、Iさんは自分勝手なのでしょう。わたしのことなんて、微塵も考えているようには見えませんでした。

それを聞いた私は、Iさんに、もう二度と私と関わらないでほしい。ときっぱり言いました。

 

このとき、私は22年間生きてきて初めて、自分自身のために、相手に怒ったのです。

今まで、人に迷惑をかけてはいけない、世間体を気にしろと言われ、周りと同じように、目立たないように生きてきました。両親が離婚したときも捨てられるかもしれないという恐怖から、どうして私の家は他の家と違って父親がいないんだ、と思っていたけれど一度も両親に対して怒れたこともありませんでした。友人に対しても、何か嫌なことを言われても、いつも我慢ばかりしていました。「君って本当に何もできないよね。」とか「君は本当にブスだよね、ゴリラに似てる(実際ゴリラよりタヌキに似てると思いますが)。」とか言われても、何もできなくてごめんね、ブスでごめんねといつも謝っていました。嫌なこと、やめてほしいことがあってもいつも自分の気持ちを張本人に直接伝えることはできず、影でこっそり信頼できる友達に話を聞いてもらったりしていました。

今回の別れに至るまでも、Iさんに様々な不満を抱いていましたが、いつも友人達に話を聞いてもらっていました。でも今回は、初めて不満をIさんに伝え、自分を傷つける人間は許せないと、自分自身のために怒りを表現することができたのです。

 

張り詰めた空気の中、私達は品川駅の改札までたどり着きました。

そして、Iさんは、何事もなかったかのように、じゃあね、と言って去っていったのでした。

 

私は別れてすぐ、Iさんにもう二度と自分と関わらないでほしいと言ったことを後悔し始めていました。

今思ってもどうしてそう思ったのか分からないのですが、私はLINEで「ちょっと待って。やっぱり友達として関係を続けたい。もう少し話したいから改札でたところにもう一回戻ってきて。」とメッセージを送りました。

そして、私達は、なぜかもう一度品川駅に戻り、また集合し直したのでした。アクアパーク品川の辺りで歩き、その辺にあったカフェに入って少し話をしました。アクアパーク品川は、ずっと私が彼氏と言ってみたいと夢見ていた水族館だったので、その辺りで別れ話をされるのはとても辛かったです。

でも、先ほどの張り詰めた空気より、少しリラックスした雰囲気で話をすることができました。Iさんは、少し上機嫌でした。友達に戻るという自分の提案を受け入れてくれて嬉しい、別れた男女はこうあるべきだ、と話していました。

そして今度こそ私達は解散したのでした。

 

Iさんに会ったのは、この日で最後でした。

確か、4年前の7月辺りだったと思います。

 

ここまで読んでくださってありがとうございます。