僕の傘を探しに

26歳OLの雑記

【大失恋】3年前マッチングアプリで出会った俺様男を未だに忘れられない話2

この記事は、【大失恋】3年前マッチングアプリで出会った俺様男を未だに忘れられない話1の続きです。前回の記事はこちらからどうぞ。

 

momokoara0402.hatenablog.com

 

 

私はSさんに代官山にデートに誘われました。

 

このときは私が行きたいお店を決める番でした。当時私は実家暮らしだったのもあり、今とは打って変わって外食を全くしませんでした。なので、そういうお店に疎く、毎回どこにして良いのかわからず、悩んでいました。なんとか雰囲気の良さそうなフリッパーズを選びました。

 

この日も仕事終わりに集合で、恵比寿で待ち合わせをし、そこから代官山まで歩いていきました。Sさんはせっかちな人で、歩くのがとても速い人でした。でも、私も日頃から歩くのは速い方だったので、合わせて歩くのは苦になりませんでした。「僕は歩くのが早いっていつも言われるけど、それに平然とついてこれる君は凄いね」とか言われ、得意気(笑)になっている間に、あっという間に凄い坂を上り終えました。

 

普段はそんなの気にも留めないのに、なぜか道端で散歩している犬の話をし始め、最終的に何が言いたいのかよくわからない、Sさんには珍しく、歯切れが悪く中身のない会話でした。いつもSさんは仕事の話とか、とにかく内容の濃い話が多かったので、もしかして仕事で疲れているのかな、とそのときは感じました。

 

代官山は素敵で、デートにぴったりでした。平日で人もそんなに多くなく、時間的に閉まっているお店もありましたが、夜はおしゃれな建物に細かく控えめな電球の明かりがつき、とても綺麗でした。Sさんはなんでこんな素敵な場所をたくさん知っているんだろう、本当に凄いと感心していました。今思うと、私が喜びそうなところを悩みながら調べてくれていたのかもしれません。そうだといいな。

 

あっという間に代官山のTSUTAYAに到着し、ゆっくり二人で本を立ち読みしました。TSUTAYAの中には様々な本があり、中でも海外旅行のコーナーではこんなところに行ってみたいね、と二人でのんびり話したのを今でも覚えています。

 

そして夜ご飯をフリッパーズに食べに行きました。

パンケーキと、アヒージョを頼みました。23歳の私は、お店とかわからなかったから、もうカフェしか選べなかったんです。夜ご飯に最適でないけれどもう仕方ない。

 

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パンケーキ

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アヒージョ

もう時効でしょう。まだ写真が残っていたので挙げました。
パンケーキは食べきれなかった思い出があるので、もしかしたら写真はないけれどパスタとかを頼んでいたのかもしれません。

Sさんは、食べながら、複数人で話すよりも、2-3人くらいで話す方が好きなんだと教えてくれ、私もそうだと言ったのを覚えています。また、Sさんは人を縁を切ってしまいやすく、なんでも話せる親友が今は一人いる状態だと話していました(多分Sさんは社交的なのでそこまでではなくとも友人はたくさんいたのだと思います)。さらに、Sさんは学生時代いじめられていたことも教えてくれました。今までのSさんの言動を振り返ると、彼は自分の主張が強すぎるがあまり、集団生活になじむのが得意なようには見えませんでした。

学校や会社では、「個性的」であるよりも、「普遍的」で目立たない方が、過ごしやすいじゃないですか。例えば見た目だったら、学校の校則で、髪を明るすぎる色にしてはいけないという校則がありますし、会社でもみんな同じ格好で働くことで職場に「調和」するよう求められます。規則を破り続ければ集団生活を乱す人だと認識され、自分の居場所を失ってしまいます。ここで生きていきたいのであれば、「普遍的」でいることを受け入れるしかないのです。

 

それを考えると、Sさんが集団生活の中で浮いてしまうことはなんとなく想像ができてしまいました。それに、出会ったときから普通の企業で働くのにはあまり向いていなそうだなと思ってしまっていました。Sさんは、他の人の意見を聞いて何かするよりも、自分自身で考え、どんどん取り組んでいきたいタイプなので、上司の指示を素直に聞くとは思えませんでした。また、Sさんは辛抱強いようには見えず、職場の人間関係に悩まされ、それに耐え抜きながら働くようには見えませんでした。でも、そんな風に、自由に生きているSさんだったから、私は好きになったのです。いじめられていたという理由だけで嫌いになれるはずがありませんでした。それに、Sさんが自分の弱いところを話してくれたのは今回が初めてでした。

 Sさんが私に心を開いてくれていると思って、とても嬉しかったです。嬉しかったのですが、23歳の私は上記のようにうまく話せるはずもなく、嬉しい気持ちを言葉にできるほど器用でもありませんでした。「Sさんは何も悪いことはしてないから、いじめられていたということも気にすることはないよ」と返すのがやっとでした。

 

その帰り、Sさんは座って話そうと言い、おそらくログロード代官山?の辺りのベンチに座りました。そのあたりのライトアップがとても綺麗で、とてもロマンチックでした。当時撮った写真が残っていました。座ったベンチの周辺はこんな感じの雰囲気でした。

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素敵なところだね、といってはしゃぎながらベンチに座りました。

座ると、Sさんに、少し目を瞑ってて、と言われました。

どうして?と聞きましたが、教えてくれる様子はありません。困惑し、変なことをされまいかと疑っている私に、Sさんは大丈夫だから、と言いました。そこまで言われたら、拒む方が不自然です。仕方なく私は目を瞑りました。

 

袋のようなものがガサガサ鳴る音がしました。そしてすぐに、目を開けて良いよ、と言われたので、目を開けると目の前に、

 

一本の薔薇をもったSさんが立っていました。そして、なんと、私はSさんに告白されたのです。